2008年3月 9日 (日)

くさぶえ野菜について

産直を始めるにあたって

 農薬漬けの農作物、遺伝子組み換え作物、ポストハーベスト、環境ホルモン、日本の食糧自給率41%(1997年度カロリーベース)、減反の強化、米の関税化(自由化への第1歩)、国内への輸入野菜の急増、世界の飢餓人口は8億人を超え、21世紀には食糧不足が世界的な重大問題になるという国際機関の警告等々、私たちの周りの食事情は年々悪化の一途にあるように思えます。
 この厳しい状況の中でも元気に頑張っている農家がいます。産直に取り組む農家もその1つです。産直農家は、市場流通とは違った、「顔の見える」関係を大事にした生産者と消費者の結びつき(=提携)を大切にしています。このような関係では、消費者の声が直接生産者に届き、消費者も誰が作ったものか分かり安心して食べることが出来ます。また生産者も消費者の声に励まされ、よりしっかりしたものを作ろうとやる気が出ます。くさぶえ農園では、このような信頼関係のある提携を広げていく中で、21世紀の農業に明るい展望をもちたいと願っています。安全で美味しいものを作り、食べて、消費者にも同じものを食べていただきたいと思います。

より良い野菜を作るために

 くさぶえ農園の畑は標高千メートル近い高原に位置し、冬季は雪が少なく、畑も凍り付いてしまいます。そのため、野菜の栽培では病害虫の被害が少なく、高温多湿の日本の中でも無農薬栽培が行い易い土地だと考えています。また、有機質肥料を用いてじっくりと育てた野菜は、昼夜の寒暖の差が大きい高原の環境と相まって野菜の甘みが強く、野菜本来の味わいを楽しんでいただけると思います。

 くさぶえ農園では無農薬・無化学肥料の野菜作りを目指しますが、出来るだけ継続して高品質の野菜を生産するために、ビニールマルチや無加温ハウスなどの農業資材も利用しながら、周囲の環境に合った野菜作りを少しずつ確立していきたいと考えています。

土壌分析  餌に発酵菌を使った、こだわりの平飼い養鶏の鶏糞が手に入るようになり、この鶏糞を主体とした施肥を行っています。また、エンバクなどを用いた緑肥による土作りにも力を入れています。
 より良い野菜を作るために、今年から土壌分析にも取り組んでいきます。科学的にデータを蓄積しながら、特にミネラル類を補充することでより品質の良い野菜ができることを期待しています。

 これからの取り組みは、お野菜に同封する通信「くさぶえ」やブログ上で公開しながら進めていきます。

無理のない産直

 長野に来る前は東京にいましたが、一見何でも手に入るような便利な都会生活でしたが、安全なものを食べる、手に入れるということが如何に困難であるか、と実感しました。忙しい日々の生活の中で、3度の食事もままならない時もありました。しかしながら、私たちの生活にとって食事というものが大事であることは言うまでもありません。
 くさぶえ農園からお届けする野菜だけで全てを賄えるとは思っていません。しかし、くさぶえ農園から届いた、作った人の顔が見える野菜を日々の食生活の基本にしていただけたら、と思います。

 お野菜に同封する通信「くさぶえ」やブログ、そして実際に畑に来ていただいての交流などを通して、無農薬・無化学肥料栽培の難しさや楽しさ、そしてお客様の宅配に対する要望などについてお互いに理解を深めていきたいと考えています。このような関係を作りながら、お互いに少しでも無理のない産直の道を模索していきます。

改正JAS法と有機農業の推進に関する法律について

 ご存じのように改正JAS法の成立によって、農林水産省が認めた機関の認証を受けないと「有機」と表示できないことになりました(2000年10月施行)。喜ばしい流れのような気もしますが、欧米の認証制度を取り入れた今回の法改正は、小規模ながら多品目を生産し「提携」という形が主流である日本の有機農業の実状に合わない面が多々あるように思います。ただでさえ厳しい国内外の農業事情の中で農家の側にかなりの負担を強いる内容でもあります。21世紀の日本の農業全体やその中の有機農業の位置づけについて一切触れずに、JAS法という食品の表示に関する法律の改正だけを行うことに多くの問題があるように思います(このような問題についても一緒に考えていければ、と思っています)。

 これからの法律の行方と国内外の農業事情の変化についてしっかりと見極めていく必要はありますが、私たちは、「提携」という形での農業には現時点では認証を受ける必要はないと考えています。野菜を食べていただく方々との信頼関係を重視し、「有機」と表示出来なくとも、認証基準をクリア出来るような「無農薬・無化学肥料栽培」の野菜を作っていきたいと思います。旬の野菜をその時に応じてお送りしますので、同じ野菜が続いてしまうこともあると思います。また、値段も決して安くありませんが、消費者の皆様に食べて納得してもらえるような野菜を作っていきたいと考えています。

 2007年12月には、「有機農業の技術体系の確立、有機農業の普及指導体制の整備、有機農業に対する消費者の理解の増進、有機農業の推進計画の策定と推進体制の整備」などを目標とした、有機農業の推進に関する法律も施行されました。有機農業に対してどういった支援がなされていくのか、まだまだこれから具体化してくることですが、見守りたいと考えています。

農業体験も始めました

 縁あって、就農1年目から埼玉県の「自由の森学園」の中学生や高校生を夏休みを利用して受け入れ始めました。その模様については通信で紹介していきます。
 「自分の食べているものがこうやって作られていくんだ」ということを実際に体験することは、生きていく上でとても重要なことだと思います。また、自分達が畑から感じた、農業の難しさ、大変さ、そして楽しさ、こういったものを少しでも理解してもらいたいと考えています。

くさぶえ野菜について

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